早い春に気温も例年になく暖かくなり、啓蟄が一カ月早く来たような陽気です。七十二候では、「魚上氷(うおこおりをいずる)」。まだ寒さでうっすらと張っている氷が溶けて割れはじめ、その下で、魚たちが春の兆しを感じて動いて飛び跳ねる頃を表しています。
桜の開花も予想以上に早まりそうですね。まだ小ぶりなかわいらしい人参が葉つきで出回りはじめました。
カロテンたっぷりの人参は万能野菜で、ビタミンB1、B2、C、鉄分、カルシウム、リン、葉酸など栄養豊富で、ガンの予防にもよいと言われるパワフル野菜です。
生でサラダにしたりキャロットラペにしたり、ドレッシングやジュースで飲むのも、蒸したり煮たりして食べてもおいしく、胃腸を養い滋養強壮にもよいと言われています。
絞ったままの人参ジュースには、便秘解消効果や、βカロテンによるのどや鼻の粘膜を丈夫にする作用もあるため、春先の花粉症対策や気温差による変化への抵抗力をつけるのにも役立ちそうです。
人参は根の部分だけでなく、葉っぱもペーストにしたり、天ぷらにしたり、炒めものに入れたり、サラダにして食べてもおいしいです。皮やヘタは煮だしてブロス(野菜だし)として使うと余すことなくいただくことができます。
春は蒸し(スチーム)料理にもピッタリな季節。蒸籠があれば蒸籠で、なければ蒸し器で蒸してみてください。水分たっぷり、旨みを逃さずに甘さが凝縮して美味しいので、そのまま塩や味噌、オリーブオイルなどで食べてみてください。
素材の旨味を感じることができます。
蒸した人参はドレッシングにも!
[人参ドレッシング]
蒸した人参 1/2本(100g程度)
玉ねぎ 20g
なたね油 50g
塩麹 30g
甘酒 20〜30g
梅酢 10g
米酢 10g
すべての材料を一緒にミキサーにかけて乳化させれば出来上がり。どんな野菜にも合うドレッシングになります。
こちらは私がプロデュースした神戸のAUWAというオーシャンフロントのヴィーガンカフェで提供しているメニューです。真ん中にはエビフライみたいな人参フライを乗せています!
サラダには人参の葉っぱも添えてます。
人参は縦長にカットして溶き粉(小麦粉を水に溶いたもの)とパン粉を付けて揚げるとまるでエビフライのようになり、とってもおいしいです。
ビタミンカラーが似合う春、寒暖差に負けないように人参を食べて元気に乗り切りましょう。
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