その土地土地には、ほったらかしでも育つ果物や野菜が存在します。近年、そういった物が一番、美味しさもエネルギーも兼ね備えていると実感しています。
仙台に移住して半年。その中で見つけた物の一つ、柿。
そこかしこにたわわに実る、柿、柿、柿!
さらには一般家庭でも、手作りの干し柿がベランダに吊るされています。これは僕もやってみたい!と、念願の干し柿作り!高枝切りハサミで収穫し、あとでヒモに引っかけやすいよう、ヘタを良い塩梅に残します。一個一個皮をむき、ヒモに引っ掛け、吊るすだけ!
あとは自然が調理をしてくれます。
40日前後で、ぎゅっと甘味が詰まった干し柿の完成!少しねっちりした半生が好みの場合、干し時間を短めに。がっちり歯応えが好み、もしくは長期保存したい場合は、干し時間を長めに。もちろん、冷凍保存も可能です!
手作りの干し柿は、至福の味わい…。もっと干せば良かった…。
ですが、木になる柿を全て干そうとすると、それはもう気の遠くなる時間がかかります。それに、どんな柿でも干し柿に出来るわけではありません。硬すぎたら美味しくないですし、柔らかすぎるとカビが生えます。さらに、干す時期が早すぎても、カビが生えます。
というわけで、干し柿に向かないものは、色々な加工品に!
少し固めの渋柿の場合、ヘタの部分に専用のアルコールを漬けて袋に入れておけば、渋が抜けて食べられるようになります。柔らかくなってしまった柿は、凍らせてアイスに、回してスムージーに、煮てジャムに。
さらに、回して好みのミルクを加えれば、自然と固まり柿プリンにもなります。
加工品も疲れた〜〜〜!という時には、全部まとめて潰して柿酢に!時間はかかりますが、とっても簡単で、美味しい!柿酢はフルーティーで、和洋問わず活躍してくれます♪
では、作り方!
柿は洗わず、ほこりを軽く拭き取り、ヘタを取る。傷んでいる所は切り落とす。
ガラス瓶に隙間なく、潰しながら押しこむ。
ペーパータオルや布巾をかけ、輪ゴムで止め、フタをする。常温に置く。
2〜3日経つと小さな泡が出てきて、発酵が始まる。フタを開け、柿をつぶす。その後、1日1回はヘラでかき混ぜる。
約1ヵ月後、上下十分に混ぜてから舐め、酢の味になっていたら、ザルに清潔なフキンを敷いて濾す。
以上!
柿酢は濾した後も発酵は続いているので、密封せずにペーパータオルなどでフタをしてさらに熟成させると、まろやかで美味しくなります。市販されている長期熟成の柿酢の中には、万病に効くと言われているものも…!
真偽はさておき、自然と発酵する柿酢がそばにあるような生活はとても豊かで、長生きできるような気がします。笑
ただし一点ご注意を!
常温で発酵させるということは、冒頭に書いたように、カビ発生の危険もあります。すでにカビいる部分、カビそうな部分は、必ず切り落としてください。どのような発酵食品でも言える事ですが、容器の中では天然酵母とカビの壮絶なバトルが繰り広げられていて、無事酵母が勝利すると、まろやかでおいしい「柿酢」が出来上がります。カビが勝利し表面に「青カビ」が浮いてきた場合は、残念ですが、捨ててください…。
酵母とカビ、どちらが勝っているかは、見た目と匂いで判断します。アルコールから酢の匂いに変化してきたら、酵母の勝ちです!
こういった日数、味、匂いの経過はあくまでも目安なので、必ずご自分の目鼻舌で確かめてください。表面に白い膜が張ることがありますが、これは産膜酵母と言われるものです。大きな害はありませんが、放置すると柿酢の味が落ちるのですくって捨てるか、混ぜ込みましょう。
「手作りの柿酢の味わいは最高!」な気がします。笑
好みの味わいにならない場合は、市販のもので探しましょう!そうなった場合も自分で手作りはした経験は大いに活きてくれるので、ベストパートナーを探す道標になってくれるはずです!
ぜひ豊かな柿酢作りを、そして、各々の地元で自生するエネルギーあふれる農産物を探してみてください!
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