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執筆者の写真千葉 芽弓

栗と人類史

栗は古く人間の歴史に関わり、石器時代の縄文遺跡から炭化した栗が発掘されているように縄文時代から主食の一つだったと言われます。熊も虫も人間も大好きな小さい実には栄養がたっぷり、他のナッツ類に比べて脂肪分が少ないのも魅力です。



縄文遺跡のまわりには栗の木がよくあり、それは山で大きい実をつけるいい栗の実をみつけると持ち帰り住居の近くに植えていたからだそうです。栗は私たちの生活に密接にあった大切な自然の恵みで、これが栗の栽培の始まりと言われています。


食す他にも、栗の木材は建材や火種にも使える優秀な木だったそう。青森県青森市の三内丸山遺跡では1500年以上の長い間栗を栽培していたと言われています。戦国時代には、陣中食・保存食であった「かち栗」という生や蒸した栗の皮をついて剥いて、乾燥させて保存性を高めた栗が、「勝つ」にちなんで縁起物として今でも重宝されています。

 

栗は栄養が豊富で、熱にも強いビタミンCや、ビタミンB1、カリウム、亜鉛、食物繊維などたっぷり。滋養にもアンチエイジングにもよい種子です。

 

[栗の基本の茹で方]

 

  1. 栗をボウルに入れてたっぷりの水を注ぎ、一晩おく(虫などがいるときはこれで出てきます)

  2. 水けをきって鍋に入れ、たっぷりの水と塩を加えて中火にかける。

  3. 沸騰したら弱火にして30〜40分茹でてざるに上げる。



半分に切ってスプーンですくって食べるという素朴な食べ方もどこか懐かしくていいものです。


今では日本でも100種を超える品種が栽培されていて、渋皮の剥がれやすい品種もでてきているとか…。


しかし、山の小さな実の栗は美味しさが格別!品種改良されない自然のままの栗は、甘くて味が凝縮しているので、山に出向いて栗拾いし、味わってみてはいかがでしょうか?

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