桜の季節も終わり、葉桜になってくるも晩春を感じます。その季節も終わりを迎える時に、桜と日本人についてまとめてみました。
桜の花見は貴族の間で平安時代から行われていました。そして江戸時代には庶民の間でも行われるようになり、明治の初めころには品種改良によってソメイヨシノが生まれ、全国に一気に広まり、お花見文化も広がったと言われています。
ソメイヨシノの名前の由来は、大名屋敷の日本庭園を管理する植木屋が集まる地区であった染井村(現在の東京都豊島区駒込)で誕生した品種である為で、オオシマザクラとエドヒガンザクラを交配して誕生しました。
桜は食材としても知られ、お雛祭りから桜の咲く時期になると食べたくなる桜餅。2種類あるのはご存知の方も多いと思います。
■関東風桜餅(長命寺桜餅)
別名を長命寺餅とも呼ばれる関東をはじめ東日本を中心に食べられている桜餅。お餅は小麦粉に白玉粉や糯米粉、砂糖などを加え薄く焼いたものを使い、餡にはこし餡を使うのが特徴的で、塩漬けした桜の葉は3枚使われるのが一般的です。
(写真/関東風桜餅)
■関西風桜餅(道明寺桜餅)
西日本を中心に食べられているのが関西風桜餅で、別名を道明寺と言われています。大阪の道明寺が起源となるもので、もち米を使った道明寺粉、つぶし小豆餡、塩漬けにした桜の葉を1枚だけ使用してつくります。
(写真/関西風桜餅)
好みも出身地や嗜好で別れますが、ピンク色の生地と桜の葉の香りとほんのり塩味、甘い餡子との組み合わせは郷愁を感じさせます。
(桜の塩漬け)
八重桜の花の「がく」を取り除いた部分を塩と梅酢で漬けて作ります。和菓子やパンに使われたり、祝事では「桜湯」として振る舞われます。
(写真/桜の塩漬け)
日本の国花でもある桜はわたしたちの心を和ませてくれます。ステイホームで塞ぎがちだったわたしたちにとって今年の桜はより一層美しく感じられたかもしれませんね。
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